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銀魂の短編集!2

第1章 《裏》甘ったるい声【河上万斉】


何曲か弾き終えると、晋助さんは満足そうに笑みをこぼした。


晋助「流石の腕前だな。夏希。」


夏希「ありがとうございます。」

そう会釈をすると、窓辺に座っていた晋助さんは私の目の前に腰を下ろした。


晋助「俺の唄にゃ、乗れねぇか?」


晋助さんは、私を捕らえるように鋭く見つめてきた。


夏希「一体…どういった事で…?」


すると、晋助さんは私を抱き締めた。


いきなりの出来事に驚く私を置いて、
晋助さんは話を続けた。


晋助「俺の女にはなれねぇか…?」


夏希「晋助さん、私には…。」


そういいかけると、不意に声が出なくなった。


いや、違う。



声を出すことを許してくれない。
晋助さんが。

無言の圧力が、私を襲う。


夏希「……。」
私は黙ったまま首を横に振った。


晋助「そうか…。」
晋助さんは、少し寂しそうな顔をしたと思うと、
フッと笑い、
私を外へ促した。


夏希「失礼します。」


外へ出ると、
万斉さんがすぐそこにいた。


夏希「…河上さん。」


万斉「…ちゃんと、断ったようだな。」

夏希「…はい。」

万斉「全く…焦ったでござる。
一瞬でも躊躇ったら滅茶苦茶にするところだった…。」

万斉さんは、
ギュッと私を抱き締めた。


夏希「河上さん…。」


私は、そのまま万斉さんの部屋へと連れられた。
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