第13章 《裏》一夜かぎり【白夜叉】
ここは、攘夷時代で数少ない場所の遊女達が集う場所だ。
地中の吉原とはまた違う、地上にある吉原の様なものだ。
そこで太夫を勤める私夏希は、
今困惑していた。
銀髪「俺とこのチビ、どっちがいい!?」
紫髪「選べ!!」
夏希「…えと、これは…。」
銀髪「いや、適当じゃなくて、好みの方でっ!!選んでくれ!!」
私は、一体なにがあったのかよくわからなかった。
だが、ある日遊女が言っていた。
「この前、二人のお客が来てぇ、
私に選べ選べっていってきたんですよぉ。だからぁ、ちっちゃい方を選んだんですけどぉ、
ちっとも楽しくなくってぇ。
銀髪の侍様を選べばよかったのかもぉ。」
この二人とよく一致していた。
夏希「じゃあ、銀髪のお侍さん…。」
銀髪「うっひょい!よっしゃあ!」
紫髪「…くっ。」
と悪態を吐いてから紫髪のお客様はいなくなった。
夏希「ふふ、仲がよろしいようで。」
銀髪「いやいや、あんなやつと仲はよくないですよ。」
夏希「では、部屋へ参りましょうか。」
私は、銀髪のお侍様を案内した。