第12章 愛しい彼女-翔side-
仕事が終わって急いでちゃんに電話する。
そんな待ってる時間さえドキドキして、
ほんと中学生かよって感じだよね。
LRRRRRR....
〈あ、え、も、もしもし!!〉
そしたら聞こえてきた慌ててる綺麗な声
うん。やっぱり好きだ。(笑)
〈さ、櫻井さん!!ど、どうされました?!〉
「ははっ…なんでそんな声なの?」
〈え、あ…すいません。
なんか……緊張しちゃって……〉
緊張なんてさ、んな嬉しいこと言って
この子は俺をどうする気なんだろう。
「ちゃん、その…
今から家に……行ってもいい、かな?」
〈え!!?い、今からですか!!?ってキャッ!!?〉
電話から聞こえるドンっと言う鈍い音
「ちょっ…大丈夫っ!!?こ、転けた?!」
〈え、あ、いや…痛っ…〉
「ちょっ…すぐ行くから!じゃあね!」
すぐ通話を止めて、キャップを被る。
「なに、さんに何か?」
マネージャー待ちのゲーマーニノが、
チラッと俺のことを見てそう聞いた。
「え、あ、えっと…助けに!」
「あら、王子様いってらっしゃーい」
ガチャっ