第1章 運命の出会いとは、
「急いでるんですよね?」
『え、あ!ほ、ほんとだ!
あの…じゃあ…その…お借りします!』
櫻井さんの透明のビニール傘を差して、
雨の中に入っていった。
『あ、あの櫻井さん!ありがとうございます。これ、お返しするので!』
「え?あ…いいよ、全然」
そう言った櫻井さんに軽く会釈をして、
雨のなかを走っていった。
櫻井さん。って言ってしまったけど、
仕事したことってないんだよね…。
相葉さんとかとは、一応あるんだけど…
なんて考えながら近くのコンビニに走る
雨はどんどん酷くなって、
何かが来そうな予感までしてきた。