第7章 素敵な友と贈り物
『櫻井さんって本当に、
素敵なお友だちをもってるんですね』
コーヒーを飲み終えると微笑みながら、
ちゃんが俺にそう言う。
たぶん孝介たちのことだよね?
〈でしょ?ふふっ〉
「ってはるちゃん…自分で言う?(笑)」
笑いながら言う、はるちゃんのその顔は
変わってなくて…
〈翔くんにはね、感謝してるの。
私が出産するときにね?
孝介が出張に行ってて誰もいなかったの〉
「あぁ、それね。
本当、俺がオフでよかったよ」
〈ほんと…
まぁ、赤ちゃんは死んじゃったんだけど…
翔くんが泣きながら"がんばったね"って
言ってくれたときはもういいや、ってね?〉
『そんなことがあったんですね…』
〈そう。だから感謝しってまーす!〉
はるちゃんは俺に頭を下げてそう言う。
強くなったね、はるちゃん
〈それで、翔くん…
私ね?また赤ちゃんができたの。〉
『え、嘘…』
俺より先に驚くちゃん
俺と言えば口が開いたまま塞がらない
〈あはは、翔くん固まっちゃった~〉
『ふふっ…櫻井さん?…泣いてます?』
「え、あ、いや…これは…っ…」
自分でも驚くほど涙が出ていた。
〈孝介~!翔くんが~!〉
「あ、はるちゃん!ちょっ…」