第20章 性悪女は幼稚園児-二宮side-
どうも、二宮です。
ワタシね、今日はオフなんですよ
すんげぇ、予定あるわけ
ゲームとかゲームとか……ゲームとか?
で、合間にコンビニ行こうとしたらさ
なに、性悪女が泣いて歩いてるのよ
名前?あ"~仁美だっけ?
「…………なにしてんの、こんなとこで」
二宮さん、優しいからさ声かけるの。
もう、お人好しだよねぇホントに(笑)
「っ……っ……二宮くん…翔が…
翔がね……もう、いらないって」
「あ、そう。
じゃあ、どっかいけば?」
この女ホントに嫌い
翔さんがんなこと言うわけないでしょ?
言ったとしても正解だわ!
「翔が……泣くの……っ…あの子のために」
「……はぁ……あの人は……」
なんて翔さんの顔を思い浮かべて、
ついついため息が出る。
人が良すぎるのかね……。
「二宮くん……っ…私、死ぬ」
「……また、それ?」
「だって必要ないんだもん!
翔に必要とされないなら意味がないの!」
その時、やっと気づいた。
そういうことだったんだ。
「あなたさ、ずっと好きだったの?
翔さんのことずっと好きだったの?」
だとしたら、同情する。ちょっと、
だって今までの行為がすべて、
翔さんに対する思いだったとしたら……
そんなのは"残酷"だ。
「……っ……好きだったよ……っ……
ずっと、好きで……目を引こうとして
翔が振り向いてくれるように……
いろんな男の子と付き合って……っ…」
本物のバカはこの人かもしれません。
でも二宮さんは言いますよ。
ちゃんと、わかるまで……