第1章 加州清光
赤い爪紅に、赤い口紅。
「加州は、赤が似合うわ。」
そう言ったのは、いったいどの主だっただろうか?
格子から外を覗いていると、一人の女が立ち止まった。
「やだ、この子!すごく可愛い!」
「でしょ?」
格子から指を差し出し、爪を見せてやると大概の女はそれだけで指名がとれた。
「ホントに綺麗、もっとよく見せて。」
二階の座敷にあがると、もうお決まりのように爪を誉めてくる客にうんざりする。
「そんな事より、他にすることがあるでしょ?」
羽織っていたきらびやかな着物を脱ぎ、手を引いて押し倒すと、まるで恥らっているかのような反応を見せるのも他の女と大差ない。
全くこんな店に来ておいて、今更その反応も無いだろう。
「ねぇ、可愛い俺を愛してくれるんでしょ?」
そう言って口づけ、女の服に手をかける。
むき出しになった胸を揉みしだいて先端に口づけると、女は腰をくねらせ甘い声をあげた。
「ん、、んぁ、、」
「へぇ、いいの?」
そのまましばらく同じ事を繰り返していると、しびれを切らしたのか女の方が腰をすり付けてくる。
「何?」
「、、、、っ」
わざと解らないふりをすると、あからさまに不機嫌になったのがわかった。
期待した行為が無い事に痺れを切らした女は、自ら身をのりだし加州のモノに手をかける。
あぁ、なんていやらしい。
これが愛のある行為だろうか?
目の前でモノをくわえて、必死で舐めている女の姿は酷く滑稽で同時に愛おしい。
あぁ、この女も愛に飢えているのだ。
「そろそろ、してあげる。」
目の前の女を引き剥がし、そのまま押し倒して両足を持ち上げる。
期待した瞳に写る自分の冷めた表情から目を背けて一気にモノで突き上げた。
「あぁ、、あっ、、イイ、、」
強引に押し込んだにも関わらず、感じているらしい女に呆れながら腰を打ち付け、女がイッタのを確認して自分のモノを抜く。
この主も、イケなかった。
「可愛くしてるから、また来てね。」
そう言って送り出したが、次にこの女の指名を受ける事はないだろう。
何故なら、自分は初回限定の初期刀なのだから。