第161章 あなたにもう一度後日談(8)
新年を迎えた正月。
年の初めに、それは始まった。
「えっ!私が織田家の代表の姫に??」
すっ飛んだ声をあげたのは、ひまり。
五年に一度、各地の武士がこぞって美しい年頃の姫君を連れ……言わば愛娘の自慢大会のような催しが今年、安土城で開催される番となり、信長は織田家の姫として、ひまりの参加を強要した所、あまりにもその内容に驚き声を上げたのだ。
「……嫁いでも、貴様は織田家の姫に変わりはない。昼は弓術で競い、夜は舞踊で競う」
「弓術…?舞踊…?」
(ひまりさん、ファイトだ!)
屋根裏で事の成り行きを見守っていた佐助。事情を知り、ガッツポーズをして声援をひっそりと送った。
今、
戦国姫達の熱き戦いが……
幕を開ける。