第153章 あなたにもう一度後日談(5)一日目の夜 後編※R18
部屋に運ばれた膳。
「はい♡あ〜んっ♡」
差し出された料理を口に運ぶ。
「美味しい??」
次々と頬張る俺に可愛く聞いてくるひまり。
(もうっ死にそう///)
部屋に入ってから、こんな風に祝福のひとときを過ごしていた。
「早く、ひまり食べたい」
「ちゃんとお料理食べてからっ///ねっ?」
(うぅ……)
お預けに涙が出そうになるのを耐え、俺は次々と差し出される箸に食らいつく。
「はい、旦那様♡」
「俺、もう……っ……」
最初は恥ずかしそうにしていたひまりも、少し酒が入ったせいか色気全開でお酌をしながら、身体を寄せる。酒も程よく回り、熱が駆け巡る体に耐えきれず、盃を膳の上に置く。
「お酌の相手が私だと、やっぱり……駄目?」
うるうるした瞳。
赤くぽってりした唇。
簪を揺らす艶のある髪が、俺を誘う。
(誰か、この姫を止めてくれっ///)
「もう、無理!///限界!」
「わぁっ!……っん///」
勢いで飛びつき、押し倒しながら唇を重ねる。
「……はぁっ」
舌を絡め、ひまりの吐息ごと奪いながらだらけ帯を緩め……素肌に手を伸ばす。
「ンンッ……ぁっ」
肌蹴た足元に手を滑り込ませ、
柔らかい太腿を撫で回してゆっくり堪能。
(やっば。コレだけで……)
達しそうなんだけど。
今にもはち切れそうなる、欲望の塊。
(……どんだけ余裕ないの、俺)
思わず自分自身に問いかけたくなる。
とりあえず褥まで移動し、窮屈になったモノをラクにしようと帯を緩めた瞬間……。
俺の懐から二つの箱が滑り落ちた。
「これ……金平糖?」
ひまりは桃色の箱から中身を取り出すと、不思議そうに見つめる。
(すっかり忘れてた)
作った張本人の癖に。
でも、今夜は今のままで十分。
「また、明日にでもそれ食べて」
俺は試すのは今度にしようと思い、再びひまりの身体に飛びつこうとした時……俺のお姫様は何を思ったのか、箱に入っていた桃色の金平糖を全て口の中に放り込んだ。
これが……
お姫様の変貌のはじまりだった。