第78章 約束の地へ〜おまけエピローグ3〜
それから数年後___
「父上ーー!!」
「……どうした?」
俺は振り返り、まだ小さい妹を抱きかかえ走り寄る竹千代に問いかける。
「母上が、また寝てしまわれた」
話を聞くと、どうやら二人を寝かせつけようとして物語を読み聞かせている間にひまりの方が先に眠ってしまったらしい。
「……母上は困ったお姫様だからね」
俺は竹千代の頭をポンと叩き、
まだ小さいお姫様を抱きかかえる。
「……ち、ち…うー」
一生懸命俺を呼ぼうとする姿を見て、
「ほんとひまりに、そっくり」
思わず、そう口から溢れた。
おまけエピローグ〜完〜