第69章 約束の地へ 後日談(7)※R15
「……予想外です!」
「……何、意味の分からない事言ってんの?……言っとくけど、ちゃんと反省するまで、離す気ないから」
家康の膝の上に、向かい合わせに座わらされてから、多分かれこれ一時間ぐらいは過ぎた気がする。
鼻先が触れそうなほど間近に、眉間に皺を寄せる家康の顔を見ながら……
夕餉を終えた後からずっと私は、甘い拷問を受けていた。
「もう、ちゃんと反省したよ?だから、許して下さい!」
「……それの、どこが反省してるのか教えて」
「だから……何かあった時は走って逃げるか、無理なら大声で叫ぶから!!それに、言い寄られたのは今回たまたまで…もうないから大丈夫です!」
「……全然、反省してないし」
さっきから、何度もこんなやり取りを繰り返している。
流石に私よりも家康の方が疲れてきたみたいで、盛大にため息を吐いた後……頭を抱えるようにして片方の手で目元を覆った。
「……ねぇ、どうしたら自覚してくれる?」
手の隙間からチラリと、家康の目が覗く。