第28章 君と私は桜の下で。
なんでコイツと同じクラスなのよ…
ホントにヤだ…
しかも、なんで私に声、掛けてきた?
いじめやすそうとでも、思った?
あああっ
一ノ瀬綾夏さんになりたいよー!
上履き袋から上履きを取りだし、
新品の、赤色の上履きをはく。
ローファーを下駄箱に入れると、一言呟く
「最悪…」
私の言葉は、
ざわめきによって消えていった。
…と、思ったのに
「なにが最悪なの?
あ、俺と同じクラスになれなくて?」
「は?バカじゃないの?
アナタと同じクラスだから最悪なの」
「は?
同じクラス?」
あ、しまった
言ってしまった。
…同じクラスと言うことを…