第24章 アリガトウを伝える
家付近の神社に行っているので、
イヤでもクラスメイトには会ってしまうのが現実。
「佳奈ー!
あけましておめでとーな」
後ろから声をかけてくれたのは
響くん。なので後ろを向くという。
「おめでとう。
今年も1年…と言ってもあと少ししか会えないか…」
自分で言ってる言葉に悲しくなる。
冬が終わり、春になれば、
みんなそれぞれの道へ行く。
就職する人、大学へ行く人。
…私は家の都合上大学には行けないのだが…
だから、もう卒業したら、
ずっと会えないのか。
「新年早々から泣きそうな顔してんじゃねーよ」
「うるさいなぁ…」
私たちが会話を終わらす頃には
3人が私の周りに来ていた。
じゃーね、と、簡単に別れの言葉を言うと、
私達は別れた。