第3章 思い出したくない記憶
「ごめん…なさ…い」
「なんで謝るんだ?」
俺は、包み込むように、
佳奈を抱きしめる
「テツロー…?」
「うん。黒尾さん」
「てつろっテツローっっ」
佳奈は、俺の名前を呼びながら泣き続ける。
そんな姿を見て、佳奈を力強く、抱きしめる。
俺は心配になり、
佳奈に言う
「俺ん家、くるか?」
「平気。
ありがとう…あと、ごめんなんさい」
そう言い立ち去る佳奈。
その後ろ姿は、元気。と言う言葉とはとても言えなかった
「やっぱ俺ん家こい」
俺は、半ば強引に、佳奈を引っ張って俺の家に連れて言った