第16章 アリガトウの気持ちを。
おばあちゃんに、
テツのことを紹介して、
テツの家に住みたい。と、 伝えると
なんなりと了承してくれた。
嬉しいのか、
悲しいのか、
もう少し悩んでよ…
なんて、わがままは言えない。
と、言うよりは、
今までわがままだらけだったんだから
言わない。
おばあちゃんと二人きりになる。
少し緊張して手汗が…
すると、おばあちゃんは口を開く。
「佳奈…でもな、
黒尾さんのところに行っても、
京治にはメールでも電話でもなんでもいいから
京治のことを考えな。
アイツは異常だからね。」
なんて言って笑うおばあちゃん。
何が異常だが分からないまま時は過ぎた。