第11章 サンドイッチ
テツと付き合ってから、
別に何かが変わった訳では無い。
キスするようになっただけ?
でも明らかに違うのが一つ。
背中をすぅっとなぞられる感覚。
体をビクッと動かす。
そう。
変わったのは席だ。
前が 響で後ろがテツ。
その真ん中が私。
要するにサンドイッチ状態だ。
私がテツに怒ると 響が、言う。
「黒尾…
また佳奈になんかしたの?」
「背中なぞった」
「授業中だぞ?」
響はテツに注意するが、
笑ってるし…
口だけって感じだ。
にしても、いつからそんなに仲良くなったのよ。
「二人して私をからかうのヤメテ」
「へーい」
絶対これ空返事だ。人の話ぐらいちゃんと聞いてよ…
すると、テツが私の髪ゴムをとる。
すると私のオヘソ辺りまである髪が開放された。