第9章 妖刀「猫柳」
「ナルミ!良かったアル!
元に戻ったネ!」
神楽はナルミに駆け寄る
土方はホッとひと安心して
タバコに火を着け
「まさか貴族の猫の未練が
猫まんまをもう一度食べたい
だなんて思わなかったぜ。
ビンボーもたまには役に立つもんだな。」
と嫌味たっぷりにフーと煙を吐いた。
その嫌味に万事屋はギャアギャアと
食いかかっていた
「猫まんま?」
ナルミは状況を理解できずきょとんと
していたので土方に全てを説明してもらった
「そうだったんですね!
万事屋の皆のお陰で戻れたならお礼をしなくちゃ!
土方さん、今度お礼にご馳走を振る舞ってもいいですか?」
「あ?んなもん必要ねぇ「「「ありがとうございます!!!」」」
土方の言葉を遮り3人は
ご馳走ご馳走♪と小躍りしていた。
後日万事屋一行を屯所に招いて
ナルミはお礼にご馳走を振る舞った。
わくわくとお腹を空かせながら
3人は今か今かと料理が運ばれるのを待つ
「ご馳走何アルかね。楽しみアル。」
「僕もうお腹ペコペコです!」
「ここ数日猫まんましか食ってねーからな!
ようやくまともな飯にありつけられる。」
「お待たせしましたー!」
キターーーー!!!
3人は身を乗りだし運ばれてきた
料理を覗きこむ
「はいっ猫まんまです!!!」
ズゴーーーーーー!!!
3人は盛大にずっこけた
「ナルミはご馳走は猫まんまだって言って
ききやしねぇ。
トッシーもそうだが、妖刀の後遺症みてーなもんだ
ありがたく頂けよ?」
そう言ってヒラヒラと手を振り土方はその場を後にした。
「「「結局猫まんまかーーーーーーい!」」」
3人の絶叫がこだまするのであった。