第3章 そろそろ登場しておきたい銀色
チッ!上京したばかりだ
やっぱりまだ一人で江戸の街を歩かせるのは
早かったか?
今度から護衛車を手配して
買い出しの送迎を…………って
めちゃくちゃ過保護じゃねーか!!
何考えてんだ俺
ん?
あそこにいるのはナルミ!!
無事だったんだな
ってなんで万事屋と一緒なんだよ!
「んじゃ屯所より少し手前だけどこの辺で大丈夫?
やつらに会ったら色々めんどくせーからよ」
「はい!十分です!本当に助かりました!
今度改めてお礼を…」
「そんな気遣わなくていいけどよ、神楽と新八が
ナルミちゃんのこと気に入ってたし、また遊びに来てよ。俺も楽しかったわ」
「わかりました!甘いものでも持って行きますね」
「お!いいねぇ」
「では!」
「あ!待て!」
グイッ
「ここ、赤くなってる」
腕を掴まれ
首筋に手を這わせられた私はいきなりのことで
顔を真っ赤にして固まってしまった
「かなり思いっきりぶつかったからな…冷やして跡が残らなきゃいいけど……「万事屋てめぇ!うちの女中に何してやがる!」
「げ、めんどくせー奴が来やがったよ」
「手ぇ離せ、セクハラ容疑でしょっぴくぞ!!」
「副長、、」
「何誤解してるか知らねーけどこれは違うからね。全くもって何もないからね」
「うるせぇ二度とうちの女中に近寄るんじゃねぇ」
「ずいぶん必死じゃねーか」
「あ?お前みたいな奴から同僚守るのは当たり前だろーが!」
「それだけには見えねぇけど?」
「…何が言いてぇ」
「べっつにー。
じゃあなナルミちゃん!仕事頑張れよ~」
ヒラヒラと手を降り
坂田さんは去っていった
「あの副長、もしかしてご心配おかけしてしまいましたでしょうか?遅くなって申し訳ありませんでした。」
「俺はたまたまタバコを買いに出ただけだ。気にするな。それより早く戻られねぇと飯間に合わなくなるぞ」
「はっ!そうでした!では失礼します!」
「おう」
ナルミの背中を見送りながら
タバコに火を着けた
万事屋の何かを見透かしたような目…
心底気に入らねぇ奴だ…