第2章 episode.01
陽「はぁ…疲れた…」
翌日。登校後に自らの席に、どんっと腰を下ろし大きな溜め息を吐き出して、それから今朝の事を思い出す―…
陽「……は?」
颯「だから、俺も行く」
陽「無理。手続きしてないし、制服もないでしょ」
颯「じゃあ、お前のそれ貸して」
陽「はぁ!?あほか!これは私のだし、女子の!」
颯「…成る程。確かに」
また大きな溜め息をこぼす。
あれって本気で言ってたのかな…何度か来た事あるのにそれは分からないの?
んー…分からない。
一人唸っているといつもとは違う視線を感じてそちらに目をやると
昨日、寝癖がついていたショートボブの彼女…
えっと…音葉…そうだ、来栖 音葉(クルス オトハ)さん
確かそんな感じの名前だった気がする。
その来栖さんと目が合ったため首を傾げると、その子が慌てた様な仕草を見せてから…
音「お、おはよ…う」
段々、語尾が小さくなるのと同時に彼女の視線も下がる。