第8章 新体制
リヴァイの名は訓練班にあった。いくら戦闘能力が高いといえ、まだ入団から日も浅く壁外調査の経験も少ない。
エルヴィンやアゲハからどこか特別扱いされてはいるが、兵団内の風当たりは強い事は変わらない。
「これで少しは蟠りもなくなるといいんだが…。」
『リヴァイを特別扱いするのはエルヴィンの方じゃない。』
「そんな事はない、つもりだが…。」
『前に私に言ったよね?私がリヴァイを特別扱いしてるって。』
エルヴィンの執務室に呼ばれたアゲハは、窓から外を眺めながら言った。
新たな班で新たな班長を中心に集まっている兵達。
思えば数も顔触れも大分変わった。
きっと同じ兵団の仲間だったが一言も言葉を交わすこともなくいなくなった者もいただろう。
「彼には今後の兵団の、いや、人類の未来がかかっていると考えている。」
『エルヴィン、私はあなたの武器になると自分で決めた。でもリヴァイは違う、そのこと、忘れないでね?』
いずれこの調査兵団はエルヴィンの私兵団になるのではないかと噂する者もいる。
現在の団長のキースも、エルヴィンの本心を見せない彼の考えの深さには時々、恐怖を感じると零したこともある。
「あぁ、わかっているよ。それに君の事もただの武器だとは考えてはいない。」
君は私のとっておきだ、とエルヴィンは微笑んだ。