第15章 帰還
相「リーダー?」
大「…“手当て”」
相「へ?」
大「だから。手当て。です」
四「???」
大「ほら。手を当てて―…手当て。…ハンドパワー?」
四「・・・・・」
沈黙を破ったのは、翔ちゃんの景気いい笑い声。
二「あ~たねぇ…」
松「いや、でもさ。それ合ってんじゃない?なんか言うよね、そういうこと」
大「でしょ?ほら。言うんだよ!」
二「…いや。そんなドヤ顔されましても」
櫻「はぁ~…。おーのさん最っ高(笑)」
大「腫れよ~、ひっけぇ~~っ!!」
松「…変な呪文まで出たよ」
櫻「はっはっはっはっはっ!」
二「ちょっと。ねえ。マジ恥ずかしいんだけど。むしろ観てるコッチが恥ずかしいんだけど」
大「戻れぇ~!目ン玉ぁ~~~っ!!」
松「…何かが違う」
二「おまえ何なんだよっ?」
櫻「ア~…ダメだ。苦しい。マジウケる…」
俺の目を両手で覆ったまま、妙に高い変声で、ワケわかんない呪文(?)を唱え続けるリーダー。他の三人はそれに突っ込んだり笑ったりチャチャ入れたり…。なんてことない、いつもの風景。
なんだけど…。
ダメだよ、リーダー。これ、ほんとにダメだ。俺、顔、余計にひどくなっちゃうよ…。
相「…」
この手が大きすぎて
温かすぎて
俺には
優しすぎて……。