第12章 One always sorry after event.
『そろそろ日本に戻って、また自分の
お店を始めようと思ってる。』
俺がそう切り出すと、マイクは深く
長くため息をはいた。
『……。 そうだよな。
俺が止めたところでどうにもならない
事だろ。
Anjuをやるためにショコラティエに
なったんだろ…。』
俺たちがまだ10代の専門学校に通って
いたころ、よくマイクは家に泊まりに
きていて
2人でお互いの家族の事も何でも
隠す事なく夜な夜な語りあっていた。
『ゴメンな…。 やっぱりそこが俺の
原点だし 』