第41章 父親学級
助産師
「さあ!沐浴の勉強をしてみましょう!!
これが出来れば奥さんはかなり大助かりですからね、
しっかりやってみましょう!」
(最前列だと目の前で見れてわかりやすそうだ…)
みわの為に必死に1つ1つ目で追っていると…
助産師
「そこの旦那さん!代表してやってみませんか?」
助産師さんが俺を指名してきた
斉藤
「え…でも…経験なくて……」
助産師
「だから貴方を選んだんですよー!
他の旦那さんはベテランさんなのでー」
ベテラン
「やっといた方がいいよー」
ベテラン
「そうそう!突然は無理だもんなー」
(みわの為だ!頑張ろう)
斉藤
「それじゃ…」
顔にかかる片方の髪を耳にかけ、
着物の袖を濡れないようたくし上げると桶の前に立った。
助産師
「では赤ちゃん人形を渡しますね!」
俺の腕の中に等身大の赤ちゃん人形を置かれる
(結構、重たいんだな。)
助産師
「お湯の温度は大人が快適と感じる温度より少し低めで…
足からゆっくりと入れてあげて下さいね!
この時にタオルなんかをお腹にかけてあげると安心しますよ。
首はきちんと片手で支えてあげることも忘れないで下さいねー」
言われた通りにやってみる
(赤ちゃん人形の目に!目にお湯が!!!)
意外と大変だ。
ベテラン父達にもアドバイスをしてもらって…
やっと着替えまで終える事が出来た。
(…子育てって大変なんだな)
助産師
「なかなかでしたよ!本番は自信をもってやってみて下さいね!」
今日は本当に知らないことばかりで新鮮な1日だった。
(みわの力になれれば良いなぁ…)