第19章 大きな栗の木の下で
すっかり季節は移り変わりもう秋だ。
おばちゃんB
「なにが食べたいかアンケートなんて出すんじゃなかったよ!!」
おばちゃんC
「手間がかかる栗ご飯が食いたいなんてね!!何様なんだい!!ったく!」
(荒れてるな…おばちゃん達…)
この間、
近藤さんが屯所の生活で改善して欲しいことアンケートを隊士さん達に配ったところ…
ダントツで変わりばえしない食事へのクレームが多数だったので、
給事のおばちゃん達は週1でアンケートをとり多かったメニューを出す事に決めたんだけど…予想以上に大変で困っている。
おばちゃんA
「悪いねぇ…栗の皮むき手伝ってもらっちゃって…」
みわ
「いいえ。」
午後19時…配膳しているおばちゃん達の後ろで私はひたすら栗の皮を剥いている。
おばちゃんA
「みわちゃん剥くの早いから私らがあがる頃には終わりそうだね。」
みわ
「良かったですお役に立てて…」
私は褒められると成長するタイプだから、
おばちゃんAの褒め言葉が嬉しくて嬉しくて次から次へと剥いている。
すると私と並んで剥いてたおばちゃんBが慌て始めた。
みわ
「どうしました??」
おばちゃんは顔を赤らめ乙女になっている。
おばちゃんB
「カウンターのとこで私を熱い視線で見てくる男が居るんだよ!!ほらっ!」
(熱い視線で見てくる男?)
おばちゃんBの指差した方向を見ると、
食事を受けとっているのにその場に留まっている終さんだった。
(終さんだ…確かに…こっち見てる………
おばちゃんBの事を見てる…?)
おばちゃんB
「いやだよぉ…私には父ちゃんが居るんだよぉ…///」
おばちゃんC
「なに馬鹿なこと言ってんだい!!
あれはどうみたってみわちゃんを見てるじゃないか。」
みわ
「え?わたし??」
夏のあの日以来…終さんと気まずくなって話していない。
おばちゃんB
「なんだい!私じゃなかったのかい!!」