第16章 女心
終さんの後ろを下を向きながらトボトボ着いていくわたし…
なんか長襦袢も白いし終さんに憑いてる背後霊みたい…
そんな事を考えながら歩いていたら直ぐに
終さんの部屋の前のお庭に着いた。
斉藤
「座って」
縁側に座れと言われたから私は言う事をきいて、
ちょこんと座った。
そんな私の横に終さんもちょこんと座った。
空にきらめく月よりも…
間近でみる終さんのアフロの存在感に圧倒されていると、
斉藤さんが私の方に身体を向けて話し始めた。
斉藤
「…さっき総悟と会ってアンタが裸に近い姿で逃走しているから一緒に捜して欲しいと頼まれた…凄く驚いたよ」
みわ
「…沖田さんが意地悪してきて部屋へ戻れなかったんです…
だから仕方がないから牢屋の入り口のタンスにある長襦袢を取りに逃走しました!!
でもそれは私を試している沖田さんに負けたくなかったからで…
逃げてたんじゃありません!!
だから私は…その…泣いたりはしてません!!!」
斉藤
「風呂の着替えの事は沖田のやり過ぎだ。
その…泣いたりしたなかったのは偉かったね…」
みわ
「私は…姑みたいな沖田さんの陰湿なイジメになんて負けません!!」
私はドヤ顔をした。
斉藤
「だけど裸同然の姿で屯所を走り回ったのは感心しない。」
さっきまで穏やかだった斉藤さんの目がキツくなる。
みわ
「はい……反省します……」
斉藤
「…アンタは本当に…もう少し自分を大切にした方が良い。」
そう呆れながら私に言うと、
ここで少し待っててと言われ1人取り残されてしまった。