第2章 紅は茶となり黒となる
私は足早に家路を急いだ。
さっきまで凄く悲しい気分だったのに
今はとても・・・すがすがしい。
何かを『終わらせる』ってこんなに楽しい事だったのね!
「ふふっ。」
嗚呼、もう着いてしまったわ。
夜道がこんなにワクワクするなんて知らなかった。
「スカーレッド、お帰りなさい。」
「ただいまお母様。」
「おばあ様は元気だった?」
「はい、すごく元気でした。」
「そう・・・あらスカーレッド、頭巾が黒いわよ。」
「・・・おばあ様に貰ったの。」
「黒を好きになったの?」
「はいっ!」
血はやがて紅から茶へ、茶から
・・・黒へ