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五色の瞳~第1幕~「赤ずきん」
第1章 血塗られていく赤い布
狼に食べられそうになってから一ヶ月が過ぎた。
私もおばあ様も無事助かったが、
きっと狼はあの時の仕返しをしに来るのだろう。
心配と不安で今夜も眠れそうにない。
「スカーレッド、ちょっと来てちょうだい。」
「何ですかお母様。」
「おばあ様の家にまたお使い行ってもらえるかしら。」
「いいですけど、もう夕方ですよ。」
「大丈夫よ。狼なんてもう出やしないんだし。」
「わかりました。」
私はお母様の言うとおりにおばあ様の家に
アップルパイを届けに行くことにした。
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