第1章 保健室
正気に戻ったところで、カーテンを開けベッドの外に出た。
「あら、ずいぶん顔色悪いわねー!大丈夫?」
保健室の先生が帰っていた。
「す、すいません!ちょっと頭が痛くて…」
男とベッドにいたことがバレてるんじゃないか、と思うとギクシャクして上手く喋れなかった。
「あ、こっちに男の子いなかったー?」
えっ?
「い、いなかったんじゃないですか?」
あの人のことか…。(?)
「あの子最近学校サボってほっつき歩いてるらしいのよね。」
「へ、へぇ…。そんな問題児がいるんですね」
「でも顔はかっこいいのよ!笑」
たしかに…笑
「あ、でもあの子相当なヤリマン?っていうのかしら。けっこう誰とでもヤるらしいわよ。」
聞いてもいないことを先生はペラペラと喋った。
でもその内容は今のあたしが知りたかったことの八割くらいを占めていた。
「もう!なにゆってるんですか!笑 個人情報ですよー!」
そうゆってあたしも先生も笑った。
「あ~おもしろい…」
「あたしもう具合大丈夫なんで、そろそろ失礼します!」
「あらそう?楽しかったからまた来てね笑」
先生は無邪気な小学生のように笑って手を降った。
保健室のドアを閉めてると、あたしはスカートのポケットに何か入っていることに気がついた。
【横山大貴 love.peace.@docomo.ne.jp.... 】
ヨコヤマダイキ。
メアド…?
あたしはカツカツとわざとらしく音をたててメアドの紙をぐちゃぐちゃに握りつぶした。
To be continued...