第6章 バレンタイン
―神菜said―
結構走った。
あきらの姿が見えなくなるまで、前髪が乱れることも気にせずに。
「ハァハァー……」
息が整うまで時間がかかるほどだった。
…にしてもあきらったら~~!!
ありえないでしょ!!!
チョコあげようとしたのにあの微妙な反応!!
あたしの気持ちに微塵も気づいてないじゃない!
鈍感にもほどがある!
あたしがどれだけ勇気をだしたと思ってんのよー!
照れ隠しとイライラで、ついゆっきーに渡しといてってウソついちゃったけど……
あきらのこと…
ホント好きなんだよ!