• テキストサイズ

ドキドキ♂♀

第6章 バレンタイン








―2月14日―






やっぱりこの日になると、そわそわするもんだなー…。





別に期待なんてしてねぇし。




誰からも、特に神菜とか。





ってか期待して貰えなかったら恥ずかしいだろー!!





心の中でオレは独り言をブツブツ言っていた。






「あーきら!!」




サッカー部の友達の翔(しょう)だった。






「おぅ。」





「今日はなんの日だー?」


しょうはニヤリッと笑った。




「…知らねぇ。」




どうせこいつはチョコ貰ったことを自慢しにきたんだろう。




「バ・レ・ン・タ・イ・ン、バレンタイン。(合掌)」






「なんかリズム合ってねぇよ!」



アホか。こいつは




「ガハハハハーー笑 チョコ貰った?」






「あいにく、貰ってねぇよ」



どうせこいつは…



「俺も収穫ゼロ。」



えっ?

なんだ…。こいつも貰ってねぇのか。



「あいつ、見ろよ。」




翔が指差す先には同じサッカー部の副キャプテン、清水幸弘(しみずゆきひろ)がいた。




チョコが入った紙袋を、先生たちにばれないようにバッグに収納していた。


しかも一個じゃなさそうだ。





彼は、【ゆっきー】の愛称で親しまれる

誰もが認めるモテ男だ。



サッカーも上手いし、性格も顔も、オレが認めるわ。





「あいつのお陰さまでこっちはすっからかーんだっての!!」



翔は手を頭の後ろで組んでそう叫んだ。
/ 61ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp