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【刀剣乱舞】ふたつの本丸

第8章 個性豊かな兄弟達


加州「まったく、主?さっきは急にどうし、、、」

「加州ぅ、助けてぇ~」

文句を言いながら入って来た加州は、目の前で涙目で助けを求めてくる主と、それを馬乗りで襲っている乱に一瞬絶句したがすぐに突っ込む。

加州「、、、て何!?この状況!?」

乱「ふふふっ、主さんたら見られたからって恥ずかしがらなくても~。」

ニコニコしている乱の視線で、揉み合いで乱れた服に気付く。

「違っ!、あっ、、い、、いいからまず乱ちゃん何とかして!」

未だに上から降りてくれない乱を、押し退けようとしていると、加州が乱の服の襟足を掴み引き剥がす。

加州「はい、はい、は~な~れ~て~。」

加州に引きずられた乱は、不満そうに声をあげた。

乱「もう、何するのさ!」

加州「それはこっちの台詞だよ!主に何すんの!」

乱「え~。ボクはちょっと、主さんと親睦を深めてただけなのに。」

加州「ちょっと!?」

加州と乱ちゃんが言い合いしていると、五虎退がそれを避けてやって来た。

五虎退「あの、、あるじ様、大丈夫でしたか?」

「あ、五虎ちゃん。うん、何とか、、」

五虎退「すみません。、、乱兄さんは、その、、、愛情表現が、過剰で、、」

「過剰というか、、過激というか、、」

まさか登場していきなり馬乗りにされるとは、あまりの衝撃にもう笑うしかない。

「あははっビックリしたけど大丈夫!」

五虎退「良かったです。」

七葉の言葉に、五虎退はホッとしたようだ。

少しして、まだ言い争ってる2人をどうしたものと眺めていると、五虎退が声をかけてくる。

五虎退「あの、、あるじ様。」

「ん?」

五虎退「その、、もう1振りは、顕現しないのかなっ、、て」

「あ、」

乱ちゃんのあまりの衝撃的な登場に、すっかり忘れかけていたが、祭壇にはもう1振りを刀がセットされていた。

五虎退「多分、あれも、、兄弟、です。」

「そっか!じゃあせっかくだし顕現しちゃおうか♪」

五虎退「はい!」

後ろでもめている2人は放っておいて、七葉は五虎退が持ってきてくれた刀を受け取ると、心を落ち着かせて息を整える。
軽く口づけ、ふ~と息を吹きかけるとまたしても美しい桜吹雪が舞った。

薬研「よぉ大将。俺っち、薬研藤四郎だ。兄弟ともども、よろしく頼むぜ。」

五虎退「薬研兄さん。」
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