第5章 初めての鍛刀
加州「、、、主、ここで何してたの?」
無表情で聞いてきた加州に肩を掴まれ、顕現部屋へと倒れ混む。
そのまま床に押しつけられて、七葉は身動きがとれなくなってしまった。
加州は七葉を押し倒した状態で捲し立てる。
加州「どうして?ねぇ何?やっぱり他のヤツが良かった?」
「ち、、ちがっ、、」
弁明しようと開いた口は、怒りで聞く耳をもたない加州の唇に無理矢理塞がれてしまい七葉は言葉を発することができなかった。
はだけてしまった浴衣に手をかけられ、恐怖で体が強張る。
「こんなの、、やだぁ、、」
ようやく口に出せた言葉に加州の動きが止まった。
加州「、、、ある、じ、、」
加州は自分の下で泣いている七葉に、初めて自分がしようとしていた事に気がつく。
加州「主、ごめんね。」
我にかえった加州は、倒れこんだままの七葉を抱き起こそうとそっと手を伸ばすが、その手にあからさまに体がびくついてしまう。
「あ、、、っ、、」
何も言えずにいると、加州は触れようとした手を引っ込めて背を向けた。
加州「とりあえず、浴衣整えて、、」
七葉は加州に言われた通り乱れた浴衣を整えると、立ち上って加州の背へと手を伸ばす。
「黙って、、鍛刀、、して、、ごめん、、なさい。」
そのまま背かに顔を寄せて寄り添うと加州がゆっくりと口を開いた。
加州「理由、、あるなら教えて。」
加州の言葉に、七葉はゆっくりと自分の気持ちを説明しようとする。
「あの、ね、、私、加州、、、怪我、、するの、嫌、、だった、の。」
加州「うん。」
たどたどしい話し方でも、加州は急かさずにただゆっくり話を聞いてくれる。
「だから、、その、、鍛刀して、、、部隊、、組めたら、加州、もう1人で、出陣、、しなくてすむ、、って、思って、、」
加州「え、、俺のため?」
ようやく言えた言葉に加州がこちらを振り向く。
「、、うん。」
うつ向いたまま返事をすると、この世の終わりのような声が聞こえてきた。
加州「俺、また早とちりしちゃったの、、、あぁもう俺って何でこう、、、」
「あの、、、加州?」
そのままへたりこんだ加州に声をかける。
加州「ごめん、、ほんと、ごめん。」