第37章 未定さ
目が覚めると、本丸の自室にいた。
ドアを見つけた影響からか、今回は強制的に現実に飛ばされたりはしなかったようだ。
室内を見回すと、壁に持たれるようにして鳴狐が座っていた。
鳴狐は視線に気づくと、ゆっくりとこちらに振り向き首をかしげる。
鳴狐「起きた?」
「うん、おはよう。」
鳴狐「おはよう。」
上半身をおこしとりあえず挨拶すると、鳴狐も返してくれる。
「もしかして、一晩中そこにいたの?」
鳴狐の様子に訪ねると、鳴狐は当然の用に答えた。
鳴狐「約束、したから。」
「あっ」
てっきり眠ったら部屋に戻ってしまうものとばかり思っていたので驚いた。
その反応に、鳴狐は少し困った顔をして言う。
鳴狐「嫌、だった?」
「違う違う!そうじゃなくて、、鳴狐昨日出陣してたのにゆっくり休ませてあげれなくて、その、ごめんね。」
七葉が謝ると、鳴狐は一瞬目を見開き、それから柔らかくほほ笑む。
鳴狐「大丈夫、癒されたから。」
「へ?」
鳴狐の言葉を疑問に思い聞き返そうとした時、廊下が騒がしい事に気が付く。
鳴狐が立ち上がり襖を開けると、こちらに近づいてくる声と姿が見えた。
こんのすけ「お待ち下さい!まだお休み中かも知れないじゃないですか。だっ、駄目ですよぅ。」
鯰尾「そんなこと言ったって、朝になっても出てこないなんて、絶対何かありますって!」
加州「だぁ~かぁ~らぁ~、鳴狐が付いてくれてるって言ってるじゃん。」
鯰尾「鳴狐だってあれじゃないですかぁ~」
鳴狐「あれって、何?」
鯰尾「えっ、あっ!いつから!?」
慌てる鯰尾に、鳴狐は表情を変えずに淡々と答える。
鳴狐「最初、、、」
そんなやり取りを見つつ七葉も立ちあがり襖に近づいて行くと、こちらに気付いた加州が声をかける。
加州「あっ、主!おはよう、よく眠れた?」
「おはよう。うん!もう元気だよ!」
加州「そっか。昨日様子見に来た時熟睡してたし、休めたなら良かった。」
安心した様子の加州の足元から、こんのすけもしっぽをパタパタさせながら言う。
こんのすけ「主様、こんのすけも安心しました。」
「あっ、こんちゃん!こんちゃんも心配して残っててくれたの?」
帰らなくて大丈夫なのだろうか?と疑問に思っているとこんのすけが続ける。