第36章 未定か
気が付くと、私室の布団に寝かされていた。
あたりを確認する為視線を動かすと、薬研の姿が目に写る。
「あ、、」
安堵して、思わず言葉にならない声が漏れてしまった。
それに反応した薬研が、こちらに視線を向ける。
目が合うと、薬研はホッとしたような表情をして口を開いた。
薬研「起きたんだな、大将。どこか痛かったりするか?」
その言葉に手足を軽く動かし体を起こすが、倒れる前の事が嘘のようにこれといって何もない。
「特に、何ともないみたい?」
自分でも不思議で、疑問系で答える。
薬研「そいつは何よりだ。だとよ、こんのすけ。」
薬研が言うのが先か後か、こんのすけが飛びつき、泣きながら額を布団に擦り付けてきた。
こんのすけ「良かった〜、良かったですぅ〜審神者様〜。」
「うわぁ!こんちゃん、いつからいたの!?て言うか大丈夫!大丈夫だからいったん落ち着こう?ね?」
突然現れたこんのすけに驚きつつも宥めるが、こんのすけに泣き止む様子はなく、更に必死に訴えている。
こんのすけ「ですが、ですがこのこんのすけ、審神者様がもしもの事があればと思うと、夕食の油揚げも喉を通らず、、、」
「あっ、うん。とりあえず、真剣に心配してくれたのは伝わった。」
油揚げよりは、相当重症だ。
と、なんだか自分より慌てているこんのすけを見てすっかり冷静になる。
ふと、加州と乱がいない事に気が付いた。
「そう言えば、加州と乱ちゃんはっ!?2人は大丈夫!?」
ドアの影響で2人も倒れたんじゃ!?と慌てると、薬研は少し驚いた表情の後、微笑して言う。
薬研「いや?あいつらはいたって元気だ。今は厨で粥を作りに行ってる。」
「そっか。良かった、、」
ホッとして答えると、薬研はいまだ抱き付いているこんのすけに向かって言う。
薬研「そうだ、こんのすけ。他の奴らに大将が目ぇ覚ましたって伝えに行ってくれねぇか?みんな心配してたんだ、早く知らせた方がいいだう?」
その言葉に、こんのすけは涙をぬぐい顔を上げる。
こんのすけ「はっ、はい。」
薬研「それに、飯も食わせて薬飲ませたいしな。、、、大将、粥、食えそうか?」
「あっ、うん。ホッとしたらなんだか急にお腹が空いた気がする。」
薬研の言葉にはにかみつつ答えると、こんのすけは嬉しそうにしてかけていった。