第28章 会津
後片付けを済ませ小広間に戻り、今日の予定について話をする。
乱「主さん、次の近侍は薬研って事で良いんだよね?」
順番的に薬研となる為、現近侍の乱が引き継ぎをかねて話を進める。
「うん。よろしくね、薬研。」
薬研「あぁ。」
加州「じゃあ、内番は後で分担するとして残りは出陣かぁ。」
加州の言葉に乱が答える。
乱「函館はもう良いよね、別にこれと言って何も無かったし。」
愛染「てことは、次は会津だな。よ~し、祭りだ祭りだぁ!」
愛染は、腕がなるぜ!と言わんばかりに立ち上り嬉しそうにする。
それとは対照的に、五虎退は不安げに下を向いて呟いた。
五虎退「出陣、ですよね、嫌だなぁ、、」
七葉は、離れていてその独り言は聞こえ無かったが、暗い雰囲気に思わず声をかける。
「五虎ちゃん、大丈夫?」
五虎退「はっ、はい、、!」
五虎退はその声にパッと顔を上げ返事をするが、表情は少し雲っていた。
「無理、しなくて良いからね。」
七葉が心配して声をかけると、薬研が口を開く。
薬研「どのみち1人は留守番にするからな、気がすまないなら残るべきだ。中途半端な気持ちで戦場に行くと、かえって足手まといになる。」
「薬研!そんな言い方ッ」
薬研「事実だろ?」
冷たい言葉に思わず声をあげたが、薬研に冷静に返され何も言えずにいると加州が話をまとめる。
加州「それじゃ、出陣先は会津。部隊は、俺、乱、薬研、愛染。主、これで良い?」
「うん。隊長は加州で、いつも通り刀装さんもちゃんと装備して行ってね。」
こちらをうかがい首をかしげた加州に、隊長を任せ指示を出すと、全員が口々に返事をする。
加州「了解!」
乱「はぁ~い!」
薬研「わかった。」
愛染「おぅ!喧嘩か。任せろぉ!」
五虎退「、、、はぃ。」
こうして午前の予定が決まり、それぞれ準備のため小広間から解散していく。
去り際に、薬研は七葉の横で立ち止まると、ボソッと小声で呟いた。
薬研「五虎退のこと、よろしく頼む。」
なんだかんが言ってやっぱり心配なんだなぁ~と安心しつつ、七葉まだ座ったまま何か悩んでいる五虎退のそばに歩み寄った。