第26章 朝風呂
目が覚めると、本丸の粟田口の部屋にいた。
自分はいったい、いつのまに眠ったんだろう?
そんなことを考えながら、ぼんやり天井を眺めていると、隣から声をかけられる。
薬研「よぉ大将、ずいぶん早いお目覚めだな。」
振り向くと、そこには既に目を覚ました薬研が自分の腕を枕にして寝転んでいた。
「おはよう薬研、もう起きてるの?」
まだ辺りが白くなり始めたばかりといった感じの明るさにもかかわらず、起きていた薬研に驚きつつ言う。
薬研「俺っちは、基本朝が早いんだ。ほら、よく言うだろ?早起きは三文の得だって♭」
「なるほど。ところで、私いつ寝たんだろう?薬研に珈琲入れてもらったところまでは覚えてるんだけど、、」
誇らしげに言った薬研に、納得しつつ聞くと薬研はさらっと答えた。
薬研「あの後そのまま炬燵で寝ちまったから、俺っちが大将を布団に運んだんだ。」
「え!?あっごめん、重かったよね。」
まさか自分より小さな相手に運ばれたかと思うと、非常に申し訳ない。
しかし、薬研は気にした様子もなく答える。
薬研「そいつは問題ないが、本当に覚えてないのか?」
「、、うん。もしかして、、何かしちゃったり、寝言、言ってた?」
確認され、もしや自分は寝惚けてアホなことをしでかしたのでは?と心配になる。
薬研「いや、これといって何もないが、、」
「良かった。ところで、私眠ちゃったのにどうしてゲームに戻って来れたの?」
薬研の返事にほっとしつつたずねると、薬研は戻ってきた方法を教えてくれた。
薬研「あぁ、それは大将がアプリに触れさえすれば問題ないから、俺っちが大将の手を掴んで画面に触れさせたんだ。」
「そっか!だから手を繋いでて、一緒に戻ってこ来れたんだね。」
納得している七葉に、薬研は返事をせずに話を反らす。
薬研「ところで、大将は昨日風呂に入らずに寝ちまっただろう?」
「あっ、そう言えば。」
薬研「もう目が覚めてるならひとっ風呂浴びてきたらどうだ?この時間ならまだ早いし、乱や五虎退は熟睡してるから、今ならたぶん露天風呂の方に行っても誰もいないだろうよ。」
薬研の言葉に、そう言えばこの本丸に来て最初に案内されたものの自室の内風呂ばかり使っていてまだ露天風呂に入っていなかったことを思い出す。
「そうだね。すぐそこだし入ってこようかな。」