第21章 珈琲とイチゴジャム
目が覚めると、目の前に薬研の寝顔があった。
どうやら今回は薬研を連れて来てしまったらしい。
あぁ、またやっちゃったよ。
七葉は自分の学習の無さにため息をつきつつ薬研の髪に手を伸ばす。
「寝れば可愛いのに。」
そう言って軽く頭を撫でると、いきなり薬研の瞳が開いた。
薬研「じゃあ、起きてる時は何なんだ?」
「ちょっ!薬研いつから起きてたのッ!?」
七葉は、慌てて手を引っ込める。
薬研「ん?半刻くらい前。」
「それって完全にさっきのは寝たふりって事だよね?何故に!?てゆうか1時間も前に起きたなら起こそうよ!」
飄々と答える薬研に、突っ込みが止まらない。
薬研「大将、朝から元気だな。」
薬研はそんな七葉を横目に、体をおこしのびをする。
薬研「そんなことより腹が減ったな。朝飯にしようぜ。」
薬研はそうゆうと平然とベッドから降りた。
「驚かないの?」
加州の時の慌てっぷりと比べて、薬研は全く動じていないから不思議だ。
薬研「あぁ、まぁ加州の旦那から聞いてたから予想はしてたしな。」
そうゆうと、薬研は部屋の中を見回す。
白い壁紙にナチュラルカラーのフローリングやクローゼット。
明るいカラーのカーテンと白のレースカーテンに、毛足の長い芝のような絨毯や炬燵テーブルとアイボリーのソファー。
ナチュラルカラーのテレビ台にカラーボックスなど、ここまではごく普通の大人の女性の部屋だろう。
しかしそんな部屋に置かれている小物は、苺形のマットやティッシュカバーやゴミ箱や座布団。
ピンクのレース編みのカゴに、動物イラストのカレンダーやカラフルな文房具。
大きなオレンジのカエルのぬいぐるみや、あちこちにいるウサギ達や色々な動物など大分幼い印象をうける。
薬研「しっかし大将、ずいぶん子供っぽい部屋だな。」
薬研は目の前にあるパペットのぬいぐるみに手を入れ、パタパタと手を振らせながら言った。
「かっ可愛いの好きなのッ!」
ニヤリと笑ってこちらを見ている薬研に羞恥心が勝てず、七葉は思わず布団かぶる。
今なら布を離さない山姥切の気持ちが良くわかる。
「もう放って置いて下さい、、、」
薬研「はははっ、まぁいいが。じゃあ、俺っちは部屋の外にいる。」
薬研はそう言うと持っていたぬいぐるみをもとの位置に戻し廊下へと出ていった。