第22章 立待月に焦がれて(政宗)
オマケ
日吉が見張り小屋から戻ってからというもの……
政宗「おい、お前昨日は譲ってやったんだから、今日は遠慮しろ!」
日吉「いいえ、譲ってもらったのではなく勝ち取ったのです。いくら政宗様でも譲れません!」
政宗「今日は俺が作ったんだ。俺に権利があるだろう!」
日吉「その材料を揃えてきたのは私ですから、私にも権利はありますよ!」
政宗「お前食い下がるな…。だいたい知ってるんだぞ?お前、隙あらば愛にコツを教わってるらしいじゃないか」
日吉「政宗さんこそ…夜な夜な愛様に教わってるんじゃないですか?毎晩寝かせてくれないって言ってましたよ」
政宗「馬鹿か。俺が愛を易々と寝かせるわけないだろう?可愛いんだぞ、夜のあいつは…俺しか知らな…」
日吉「そ、そそそういう話じゃないですって!とらんぷの話に決まってるじゃないですか」
政宗「あぁ、そっちか。まぁあいつがあんなに嬉しそうに信長様からもらってきた遊び道具だからな」
日吉「私は最近、三成様にもお相手頂いてますからね。さぁ今日もいざ真剣勝負ですよ!」
政宗「仕方ねぇな。お前、容赦しないからな」
…………
日吉「また引き分けですね…」
政宗「早くしないとあいつら仕事終わるぞ…」
日吉「政宗様…本日は私ども休日なわけですし…」
政宗「…一緒に行くか」
…………
佐江「あら!今日はお二人でいらっしゃったんですか?」
千春「まぁ…どうしましょうね……」
佐江「今日は早くに終わってしまったので、愛様とこなっちゃんは生地屋へお出かけになりましたよ……」
政宗・日吉 「え…」
千春「そんなあからさまに肩を落とされても…ねぇ、佐江さん」
佐江「そうですよ!私たちがいるじゃないですか!さ、美味しくいただきましょう♪お茶用意しますね」
政宗「日吉…なんか悪かったな…」
日吉「いえ…私も政宗様に対してご無礼を…」
政宗「おい、御殿に戻ったら勝負に付き合え」
日吉「はっ。ぜひお手合わせ願います」
安土城の一部では、なぜかスピードが流行したとかしないとか…
オマケ 終