第2章 特別な人(秀吉)
「おい、三成…。お前、愛と手を繋いだのか…?
そんな事、覚書には書かなかったぞ。」
『秀吉様が常日頃なさっている事は、出来る限りやって差し上げようかと思いまして…。
ですが、今でもそも感触がここに…。』
不思議そうに自分の掌を眺める三成。
秀吉は咄嗟にその掌を握りしめた。
『忘れろ!』
急な事に驚きながらも、秀吉を見る三成が
一瞬見せた鋭い眼差しを見逃さなかった。
(これで、味方は誰も居なくなったな…)
秀吉はこの過酷な状況を作ってしまった自分を呪っても呪いきれないのであった…。
オマケ 終