第1章 ワームホールはすぐ側に(家康)
オマケ
カタカタっ…
「何奴!」
秀吉の部屋の天井で音がする。
すかさず刀に手を置くと、
『俺です。』
と佐助が降り立つ。
「佐助か…。今日はご苦労だったな。」
『は、はい…』
様子がおかしい。いつも無表情で淡々としている佐助が、
少し顔を赤くしているようだった。
「どうしたんだ?雨にやられたか?」
心配そうに秀吉が覗くと…
『今しがた、愛さんの部屋の上に到着したのですが、
間が悪くて、愛さんは目を覚ましていましたが、その…家康さんと…』
秀吉は一瞬にして、愛に抱きついていた家康を思い出す。
「わ、わ、わかった。愛は目を覚ましたんだな、良かった!
それ以上言うな!!」
目にした者と、妄想している者。
顔を赤らめて言葉を吃らせる男2人の会話は
中々成り立たないのであった…。