第84章 ジャックダニエル
あれから二時間半、鶴さんの作ったホワイトデーの夕食は、中華のフルコースだ。
「はは、流石だね、鶴さん!」
「光坊達も手伝ってくれたし、結局主も作りたいって言って一緒に作ったからな。沢山出来たぜ!ちゃんと全部食えよ?」
白菜とホタテのサラダ、春雨と木耳の中華スープ、海老のチリソースに青椒肉絲、酢豚にレタスチャーハン、餃子、春巻、小籠包…
デザートに胡麻団子と杏仁豆腐。
「食べられるかなぁ‥私、作るの楽しくなっちゃったから後を考えてなかったよ。」
机に並べられた料理を前に、揚げ物したらお腹いっぱいなんだけど、と笑う。
「確かに驚きの量だな…主、無理はしないで下さいね。」
「大将!俺は腹ぺこだ。早く始めようぜ?」
そうだね!と頷くと、いただきます、と皆で手を合わせた。