第84章 ジャックダニエル
「ごめん、もう任務達成に必死になってて‥」
「ま、見てれば解るけどな。ここ一週間は時間が出来れば部屋に籠ってたし。」
そんな大将に俺達からの贈り物があるんだ。と薬研君が桃色の紙を取り出す。本当に肩叩き券、作ったのかな?
「これ、俺から大将への誉の桜だ。何か願いがあったら使ってくれ。」
「わぁ‥桜の折り紙!薬研が作ったの?凄く可愛いよ、ありがとね!」
嬉しすぎて使えないや、と嬉しそうに両手で胸に抱く。
「それで、伽羅ちゃんからの贈り物は、お茶した時に出したあれだよ。」
「え‥あのクリーム大福伽羅ちゃんが作ったの!?早く言ってよ!美味しいからすぐ食べちゃったじゃん…」
「ふっ……あんたが気に入ったんなら、また作る。」
もっと味わえばよかった。と言う主ちゃんの頭を撫でて、伽羅ちゃんが珍しく笑った。