第82章 想いのカタチ
「あ、いたいた!長谷部君に一期さん。」
溜め息をついていると、調べ物進んでる?と、後ろから肩を叩かれる。
「は?燭台切に大倶利伽羅…お前達他に用事があったんじゃなかったのか?」
「僕も伽羅ちゃんも、大体作る物の目星はついていたからね。」
「…ずんだ。」
それで何を調べてるの?と一期ー振の手にしていた本を見て顔色が変わる。
「ちょ、主ちゃんの家は燃やしたらいけないんだよ?解ってるよね?」
本丸の厨で予定外の改装工事がある度に、悲痛な声を上げるのはこいつと歌仙だ。というか、そうならない為に俺も付き添っているんだ、誰が燃やさせるか。
「はは、嫌ですな。火を使わない調理法を探していたんですよ。」
火は苦手なんです、と本を閉じる。