第80章 特別
「今日はずっと長谷部と一緒に居る。良いよね?」
「ずっと、ですか??」
「うん、明日の朝までずーっと。他の皆が何て言ってもそうする、そうしたい。じゃないとやだ。」
嫌なわけがあるか。
こちらへ来てから誰かしら主の傍に居るのが気に入らなかった。本丸でも、非番の物が部屋に入り浸る事が多々あったし…はぁ、言い出したらきりがないな。
「嫌だなんて俺が思うとでも?勿論一緒に居ますよ、主命とあらば。」
主命じゃなくて私個人としてのお願いなんだけどなぁ、と拗ねる。
「しかし、鶴丸がまた文句を言うのではないですか?」
「うん、言ったら縛るから大丈夫。拒否権はないのです。」
はは、本当に困ったお人だ。その様に愛らしく振る舞われるから、俺の様な者が増えるんです。