第77章 幼心
「‥ただいま。」
目を開くと、良く知るいつものが居た。
声も、抱き締めた時の感触も重みも、全てが待っていたの物だ。
やっと戻ったんだな。
「…寄り道し過ぎだ。」
ぎゅっと抱き締めると、も首に回した腕に力を入れ、返してくれる。
の甘い香りだ。
細くて、柔らかくて温かい。
「……………。」
「……伽羅ちゃん、あのっ‥何か…」
「生理現象だ。」
どこでそんな言葉覚えたの?と笑うに口付けをした。
「んっ、倶利伽羅…」
「、好きだ。ただの好き、じゃない。最上級の意味の好きだ。……戻ってくれて‥嬉しい。」
返事は期待しない。今はただ、強く強く抱き締めた。