第76章 情慾
「へ?私が決めていいの?」
長谷部殿に髪を梳かされながら、主殿がきょとんとする。
「ああ、大将が決めてくれ。俺達じゃ話にならん。」
「……国永が五月蝿くて困る。」
「何だよ伽羅坊!きみだって主と一緒に寝たいだろ?」
「…勝手に言ってろ。」
んー、と口元に手をやり少し考えてから、ころころっと決めようか?と言う。
ころころ…あぁ、賽子とは、何とも我々らしい。
「2D10で。」
それから主殿が出してきた多面の賽子を見て喜ぶ薬研と鶴丸殿。
「ぶは!きみ、10面って‥驚いた!前に見てた動画のだろ?」
「SAN値直葬ってやつか!」
産地直送……?