第75章 花浜匙

「なぁ、その花、押し花にしたいんだが良いか？ちゃんと本で押し花の作り方も調べてきたんだぜ？」

「うん、スターチスはドライフラワーや押し花にするのに向いてるから良いと思うよ。良かったら、隣の部屋にラミネーターあるから使って。頑張ってね！」

「らみね‥？あぁ、とにかくやってみるぜ。」

きみが驚くほど綺麗な押し花を作ってやろう。出来たら喜んで貰ってくれるだろうか？

花束から数本貰い、部屋を出る。

「おい、光坊。今はレンジ使ってるか？」

「いや、オーブンだけで、そっちは使ってないよ？鶴さんも何か作るの？」

「ああ、ちょっとな。」

さっき店で貰ってきた箱を小さく切っていく。