第71章 草双紙
「うん、膝丸が泣くんだもん。早くお兄さん見付けてあげたいじゃない?……まぁ、膝丸が検非違使20回目で出ちゃったから、髭切は気長に頑張らないとだろうけど‥」
「あはは!ちょいちょいメタいなきみは。そこも好きだぜ!」
鶴丸殿を笑顔で見遣るとびくっと怯えた様な顔をする。
こちらへ来てからの鶴丸殿の、この好意全開の態度は何なんでしょうね。昨日だって、主殿がどこかそわそわしているのを皆さん気にしているのに一人抜け駆けを‥
「‥そう言う訳でね、また短刀ちゃん達に頑張ってもらうけど、ごめんね一期?」
ごめん…?
「なぜ謝るんです?」
ご馳走様でした、と手を合わせてから続ける。