第71章 草双紙
「「……いや、泣いてはない。泣いてはないぞ!」」
この方は‥?
「一期おはよう、ごめんね、起こしちゃった?こちら、一昨日とと様と一緒に本丸に来てくれた膝丸だよ!仲良くしてね?」
「「……朝から騒がしくてすまない。‥源氏の重宝膝丸だ。試し斬りで罪人を斬ったら、両膝を一刀で断った事から名付けられた。…もっとも、兄者同様に、他の名で呼びたがる者もいるな。」」
可愛いでしょ!と笑う主殿。
「そうですか、また仲間が増えたのですな。私は一期一振、粟田口唯一の太刀です。そちらに居る短刀はほぼ私の弟、どうぞ弟共々仲良くして下さいね。」
ああ、兄者の評判にも関わるからな!と頷く彼は兄思いの良い弟なんでしょうね。