第70章 子守唄
買い出しから帰った主が、猫部屋で布団で簀巻きになった鶴丸を見て大笑いして、昼食に薬研の好きなグラタンを作って下さった。
それから皆で明日から何をするか考えたり、本丸と連絡をとったりしていたら、あっという間に夜になった。
「何故でしょうね、俺たちの本丸に居る時よりも時が経つのが早く感じられます。」
「充実してると早く感じるって言うよね。まぁ、逆も然りだけど。」
充実している‥のか?
平和で誰も傷付かないのは良いんだろうが、充実とは少し違う気もする。
「私は早く本丸に帰りたくてうずうずしてるよ。」
と、笑う主に、そうですねと返す。